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やがて悲しきタイ不動産投資~ネットとグロスの乖離が止まらない、これだけの理由やがて悲しきタイ不動産投資~ネットとグロスの乖離が止まらない、これだけの理由

[2018年10月30日(Tue) 328 views]

不動産投資の世界で良く耳にするネット(実質の利回り)とグロス(表面上の利回り)、従来のタイ不動産投資は両者の数字が比較的接近しており、それが投資家にとって魅力にもなっていました。でも今やそれは昔の良き日々の話、今回は年々、いや月毎にその差が離れていってしまっている訳を探ってみることにしましょう。

1 物件価格の上昇

タイでは新築物件は年々高騰しています。家賃も上昇傾向にありますが、物件価格が上がるスピードには追いつきません。

2 為替レートの悪化

外国人は基本、外貨による購入となりますので日本人の場合はほぼ日本円の送金ということになるでしょう。以前は1万円≒4000バーツ越えの時代もありました。現在(2018年10月時点)はといえば、2900バーツ前後の水準です。不動産のような大きな買い物ですと、“とてつもない”程の差額になってしまいます。

3 管理費(共益費)の上昇

目立たない部分ですが、月々の共益費も上がっています。5~10年前と比べて少なくとも50%アップ、2倍近い数字になっている場合もあります。大まかな目安として年間の管理費の合計は、賃貸運営を行う際の1か月分の想定家賃とほぼ同額と捉えておいたほうがよいでしょう。

管理費の料金表

4 室内備品の調達費用増加

ここ最近の過去記事でも再三触れていますが、バンコクやパタヤのコンドミニアムは今や超供給過剰状態、「隣の部屋と同じような」室内では誰も見向きもしてくれません。よりグレードの高い家具、最新式の電化製品を揃えるのは当たり前で、更にはリノベーションをかけてハイセンスな部屋造りを行い、生き残りを賭ける必要があります。

室内備品の金額

5 室内メンテ/清掃の経費増加

前項4のように高グレードな部屋にすると、床や壁、流し、浴室部分の僅かな汚れや傷が逆に目立つようになります。家具や電化製品のちょっとした“劣化”も見学者から指摘されるようになりますので、常時ショールームのような状態をキープするためのこまめなクリーニング作業が欠かせません。

室内清掃の料金表

6 押し寄せる激しいディスカウント攻勢

入居者からしますと幾らでも部屋の選択の余地がありますので、各オーナーは大幅な値下げリクエストを受けることが多くなります。また数年前(それ以前)に物件を購入済みのオーナーの持ち部屋は購入時の価格も安く、堅実な賃貸運営を行っていればその分の「積み立て」もありますので、低家賃勝負に持ち込まれてしまいます。 

7 広告費の増加

「放っておいてもいつかは誰かが借りてくれる」は過去の話。現在は積極的に広報活動に努めなければなりません。無料の媒体利用で効果が無い場合には、有料の広告展開も視野に入れる必要があります。   

8 手数料や管理費用の増加

タイ不動産の賃貸仲介手数料は1か月分(の家賃)が基本です。しかしテナント確保が厳しくなっている現在、それよりも高い手数料がリクエストされるケースもあります。また賃貸中の月々の管理費の類は従来タイでは不要でしたが、こちらも仲介時の手数料とは別に必要となる場合があります。

以下にごく単純化したサンプルを挙げてみましょう。

30㎡の1ベッドルームの新築コンドミニアムを15万バーツ/㎡、450万バーツで購入したとします。購入時の初期費用(登記費用、シンキングファンド、家具や電化製品の購入費、業者さんを利用した際はその手数料など)の合計を50万バーツとします。
総費用500万バーツで賃貸運用スタート、想定家賃25000バーツにて収支をシミュレーションすると、

25000×12=300000

1年間で計30万バーツ、6%の表面利回りとなります。さてここから引き算の世界となりますが・・・

◎賃貸仲介業者への手数料(家賃の1か月分)

25000

◎管理費 60バーツ/㎡とすると

60×30×12=21600

◎値下げ分

1500×12=18000

 (3000バーツ要求されて1500バーツで応じたとして)

◎空き室期間 1か月

25000

◎清掃費や室内調度品の交換、買い足し

20000

エアコンや湯沸かし器の故障時の修理費用など

上記のコストを30万バーツから引いていきますと、190400バーツという数字が残ります。

190400÷5000000≒0.038

実質の利回りとしては3.8%という結果になります。(テナント獲得のための広告費は0としても) 1か月間の空き室期間というのは一見、「それなら余裕かも」と思われるかもしれませんが、ある年に2か月間の空き室が出た場合、翌年は365日全日稼働させなくてはいけません。タイの賃貸契約は1年間が基本ですので、実はなかなかに高いハードルです。(そもそも30㎡のユニットで25000バーツというのはかなり高めの家賃設定です。ロケーションにもよりますが好立地のプロジェクトであれば、今度は平米単価15万バーツでは買えない、という話になってしまいます)

投資による利益の計算表

正直、悲しい数字ですね・・・10年前ほどでしたら、ネットで10%アップということも不可能では無かったのですが。でもこれが現実、あの良き日々は去っていってしまったのです、ということで強引に音楽の話に持ち込もうと思うのですが(最近はこのパターンが多くて済みません)、アメリカの男性デュオで、ホール&オーツ(HALL&OATES)というグループがあります。1980年代に大ヒットを連発、「PRIVATE EYES」「KISS ON MY LIST」 「MANEATER」など、40代以上の方なら一度は耳にされたことがあるのではないでしょうか。

しかし彼等の音楽的ピークは実は1970年代にあって、それ以降の作品はほとんど出涸らし(失礼)のようなものです。知名度は比較にならないほど上がりましたが。下記動画は1970年代中頃の彼等のライブ映像ですが、顔つきからして違います。後のヒット曲時代のビデオクリップ(当時流行していたMTV)のコミックバンド的なイメージとは全く別物ですね。そういえば彼等の最初の来日公演を聞きにいった覚えがあります。会場はどこだったか、もう全く記憶にありませんが。

曲のタイトルは「SHE’S GONE」、これぞ名曲!というしかない渾身の作品。この時代にはジョン・オーツの素晴らしいボーカルが存分に堪能できます。80年代以降はホールにすっかり主役の座を明け渡してしまいましたけれど。

曲中の歌詞の一節に、

I better learn how to face it
・・・・
I’d pay the devil to replace her

というパートがあります。「この事態にどう向かい合うか、考えなくちゃね。いっそ悪魔に魂を売って、彼女の代わりになるような子を探してもらおうか」といったところでしょうか。(超意訳です) 

歌の中では彼女との関係性~結局離れ離れになるわけですが~のことを指していますが、タイ不動産(コンドミニアムの区分所有)投資の場合は、さてどうしましょうか? このまま関係を続けますか? それともスッキリ別れましょうか? そして新しい彼女を探しましょうかね? だとしたらどこに素敵な彼女は居るのでしょうか?ホール&オーツは Now, it’s up to me, ooh what will be 「この先どういうふうになるか、それは自分で決めなきゃね」と、ソウルフルに歌い上げていますが・・・

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