資産運用におすすめの投資を厳選

これから「資産運用」を始めようと思っている方の中には「自分にどんな投資が合ってるか見当もつかない……」と悩んでいる人もいるのではないでしょうか。

ひとくちに「投資」といっても、低リスクな債権から高リスク暗号資産までその種類はさまざまです。

投資によってリスクもリターンも大きく変わるため、自身の目標やリスク許容度に合った商品を選びましょう。

今回は「初心者」「中級者」「資産が多い人」などに分けて、おすすめの資産運用を解説します。

資産運用の種類とリスク一覧表

投資はよく「ハイリスク・ハイリターン」「ローリスク・ローリターン」といった表現で投資商品を区分しています。

「リターン」は金融商品で得られる利益のことで、「リスク」は損失の意味ではなく、リターンの不確実性を意味します。

ミドルリスク・ミドルリターン・金投資
・ETF(上場投資信託)
・REIT(不動産投資信託)
ハイリスク・ハイリターン・株式投資
・暗号資産(仮想通貨)
・FX

なぜ資産運用が必要なの?

そもそも「なぜ資産運用が必要なのか」考えたことはあるでしょうか?
預貯金だけで生活できれば、投資でリスクを取る必要はありません。

しかし、「人間はいつ死ぬか分からない」というリスクを抱えています。
長生きした分だけ、生活にかかるお金が必要ということです。

現役時代は労働によって収入を得ることが出来ます。

元気なうちは問題ありませんが、加齢や病気などで働けなくなった時は、労働収入を失い非常に不安定になります。

長く生きリスクの為に、国の施策として年金がありますが、実際には老後まで見据えると効率的な資産運用は必要になってきます。

その理由を見てみましょう。

貯金だけでは老後資産が不足するかも

かつて高度成長期といわれた日本では、預貯金で4%以上の高い金利が設定されていました。

例えばゆうちょ銀行の過去の金利は下記になります。

【普通預金】4.32%(1974年)→現在0.001%(2022年4月)
【定期預金】7.5%(1974年)→現在0.002%(2022年4月)

参考:ゆうちょ銀行 貯金金利の沿革

1974年当時、100万円を金利7.5%で10年預けると、元金と利息を合わせて「1,598,130円」と約1.5倍に増えた計算で「ただ預けるだけ」でも十分にお金を増やせた時代です。

一方、現在の普通預金の金利は0.001%しかありません。

1,000万円を1年間預けても増える金額はわずか100円です。
実際には利子を受け取る際に20.315%の税金も引かれるので、手取りはもっと少なくなります。

これではコツコツと貯金をしていても、労働収入を失った後の生活は不安がいっぱいです。

資産形成とは「お金に働いてもらう」と言う意味もあります。
貯金だけでは長生きすればするだけ資金が枯渇する可能性が高くなります。

資産運用はこの枯渇時期を遅らせる効果もあるので、高齢化社会を迎えている現代日本ではやはり必須と言えるかもしれません。

預貯金だけではインフレで資産が目減りする

預貯金だけでお金が減らないだけならまだしも、実質的には価値が目減りすることも考えられます。

政府が毎年2%のインフレ目標を掲げているのはご存じでしょうか?

インフレとは物価が上がり、通貨の価値が下がることです。

政府の目標には遠く及ばないものの、日本の物価は徐々にインフレが進む傾向にあります。

IMFの資料によれば2020年と2021年こそ新型コロナの影響などもあって物価インフレ率はマイナスですが、2019年までは若干ながらインフレが進行しました。

 インフレ率(%)
2015年0.80
2016年-0.12
2017年0.49
2018年0.99
2019年0.47
2020年-0.03
2021年-0.17
参考:IMF|世界経済見通しデータべース

物価が上昇しているのに預貯金の金利は0.002%ですから、預けているだけでは少しずつ資産の価値が目減りすることが分かります。

物価の上昇に負けないスピードで、資産運用することが必要なのです。

インフレとはお金の価値が下がる事を意味していますので、インフレの対策としては現金以外の資産を保有する事が一つの対策です。

インフレに強いとされる株式や不動産を保有するのも一つの手と言えます。

不動産は非常に大きな資金がいるので、リート株を保有するのも選択肢の一つです。

これらの金融商品は証券会社を通じて購入する事になりますが、どの証券会社でも良いという訳ではなく極力手数料の安い証券会社を選ぶと良いでしょう。

おススメは、手数料が100万円まで無料のSBI証券と楽天証券です。

またインフレは僅かながらに上昇している傾向がみられます。

いつどんな形でインフレが進行するかは誰にも予測できません。
常に情報をキャッチするしかないのですが。投資をする以上インフレの動向も気にしておきましょう。

長期分散投資が元本割れを防ぐ!効率良くお金を増やせる!

早く投資を始めることで「複利効果」が期待できるという点も見逃せません。

複利効果とは元本に利益を足して運用して得られる利益のことです。

たとえば100万円の投資に対して3%の利益を得る場合、再投資しないと受け取れる利息は毎年3万円です。

もし受け取った3万円も投資に加えるとどうでしょうか。

  • 100万円の3%=3万円
  • 103万円の3%=30,900円
  • 106万900円の3%=31,827円

得た利益を再投資することで、受け取れる利息が雪だるま式にどんどん大きくなります。
これが「複利」
のチカラです。

「複利は人類による最大の発明だ。知っている人は複利で稼ぎ、知らない人は利息を払う」

これは相対性理論で有名なアルバート・アインシュタイン博士の名言です。

早くから投資を始めるほど、この複利効果で資産を大きく増やすことができます。

資産運用の基本は「長期・積立・分散」と言われています。

これは、一つの商品や企業に投資するのではなく、多くの企業に時間を分散して投資する事を意味しています。

分散期間が長ければ長いほど、元本割れしにくいと言うデータがあります。

資産運用は自分のライフステージに合わせて無理のない範囲で行うのが一つの答えです。

将来の為に今の貴重な時間を無駄にしては元も子もありません。

この辺の運用開設に関しては金融庁HPでも詳細に解説されていますので、以下をご参照ください。

自己資金100万円以下の初心者におすすめの資産運用3選

投資の重要性が分かっても投資の知識が少ない初心者は、どの投資方法が良いのか分からないものです。

また多くの人は会社員などの本業があり、投資に割ける時間は専業投資家のように多くないでしょう。

まず最初は時間もお金もかけない、簡単に始められる投資がおすすめです。

今まさに投資デビューする人におすすめの商品を3つご紹介します。

投資信託|低予算から資産運用を任せられる

投資信託はたくさんの投資家から資金を集め、運用の専門家が複数の資産に分散投資する金融商品です。
利益が出たら投資口数に応じて投資家に分配されます。

投資信託を初心者におすすめする理由は、以下のようなメリットがあるからです。

  • 100円から投資できる
  • ドルコスト平均法が活用できる
  • リスク許容度ごとに商品を選べる

また投資信託は、その商品にもよりますがより大きな分散効果が期待できます。

代表的な投資信託に「S&P500インデックスファンド」「全世界型インデックスファンド」があります。

これらを購入するだけで、様々な企業を間接的に購入したことになり、大きなメリットです。

100円から投資できる

投資と言えば「トヨタ」「ソニー」といった個別の株式に投資するイメージがありませんか?
ただ、個別株は100株単位での取引になるのが基本です。

2022年5月13日現在のソニーの株価は11,100円なので、100株を購入するには111万円の資金が必要になります。

投資信託の場合は「口数」と「金額」という2種類の買い方がありますが、金額買付の場合は証券会社によっては100円から購入できます。

初心者は上級者よりも投資に使える資金が少ないので、投資信託のように少額投資できる商品の方が自身の資金量に応じた取引ができます。

ただ、どうしても少額から個別株を購入したい場合は、1株から購入できるSBI証券かマネックス証券を活用しましょう。
この二つの証券会社は1株購入に対応していると同時に手数料が発生しません。

個別株はリスクのある商品です。思い入れのある銘柄を購入する場合は、この様に単元未満株(1株単位)で購入する事をお勧めします。

ドルコスト平均法が活用できる

ドルコスト平均法は、投資信託のように価格が日々変わる金融商品を「一定間隔ごと」「同じ金額」で購入する投資方法のことです。

毎月一定額を積み立てることで、値段が高いときには購入口数が必然的に少なくなり、高値掴みを防ぐことができます。

逆に値段が安い時は同じ金額で多くの口数を購入できます。
結果的に平均買付単価を引き下げる効果があるのです。

個別株式やETF(上場投資信託)は株数・口数単位での購入が基本ですが、投資信託は金額単位での買付が可能です。

長期にわたって運用することで平均購入単価が引き下げられ、利益を得やすくなるのは大きなメリットといえましょう。

リスク許容度ごとに商品を選べる

ひとくちに投資信託といっても、その種類はさまざまで、投資信託(ファンド)の総数は約6,000種類にものぼります。

投資対象が全く同じファンドでも「信託報酬が異なる」「時価総額(規模)が異なる」などの違いもあり、どの商品を選択するかでリスクとリターンに大きく影響するのです。

たとえば「対象指数の●倍の値動きをする」ように設定されたレバレッジファンドという商品もあります。

上昇局面でのハイリターンが魅力的なのですが、指数が値を下げると一気に下落する可能性がある商品です。

価格の一時的な大幅下落に耐えられない人は我慢できずに売却してしまい、うまく資産形成に繋がらないこともあります。

激しい値動きを好まない人は株式ではなく、債券に投資する投資信託を混ぜるという選択肢もあるでしょう。

あるいは「債券にレバレッジを利かせる」という商品もあり、それぞれ値動きは全く変わってきます。

ロボアドバイザー|AIが自動で資産運用

ロボアドバイザーは投資家の代わりに、AIが自動で資産運用してくれるサービスのことです。

インターネット上の資産運用サポートだけでなく、銘柄の選定から運用までなど資産運用を全て一任することもできます。
手間をかけずに一定の成果を期待できるので投資初心者にもおすすめです。

かつてはマイナーな存在でしたが、現在は「ウェルスナビ」など知名度の高いロボアドバイザーも増えてきています。

ただし、ロボアドバイザーは手数料が1.1%~と高いデメリットがあります。

各ロボアドバイザーが決めてくれたポートフォリオを参考に、まずはNISAやiDeCoの非課税枠を利用して、手数料が無料の「ノーロード投信」や、0.1~0.5%などと安い手数料の「インデックスファンド」を購入した方が良いでしょう。

非課税枠を利用する場合、おすすめの証券会社は大手のSBI証券か楽天証券です。
とくに楽天証券は、管理画面が一括で資産管理可能で非常に使いやすくオススメです。

それでも更に追加で投資を検討しているのであれば「ウェルスナビ」を活用するというのが良いかもしれません。

知識がなくても投資を始められる

投資信託にしても株式投資にしても、証券会社で口座を開設するための手続きや投資信託の特性など、最低限の学習は必要です。

一方のロボアドバイザーに関しては、特別な知識がなくても大丈夫です。

用意されたいくつかの質問に答え、最低投資金額以上を入金すれば、あとはAIが投資家の代わりに運用を実施してくれます。

ユーザーの資金や運用期間、運用の目的なのから、投資するポートフォリオが決められ、あとは放っておくだけでもロボアドバイザーが自動で資産を運用してくれます。

投資した途中経過などの確認は必要ですが、ゼロから知識を得て自分で投資するのに比べれば必要な知識量は少なく済みます。

感情に左右されない投資が可能

「投資で大損した!」という口コミが見つかることもあります。
その原因の1つは「感情に左右されて正しい判断ができなくなった」ことです。

たとえば保有している株の株価が急落した場合、どんな気持ちになりますか?

不安が大きいと「もっと下がる前に売ってしまおう」という気持ちになって売ってしまうかもしれません。

実際には一時的な下落のあとに急騰することもあります。
焦って売ってしまったがために利益を得るチャンスを捨ててしまったわけです。

一方、「損したくない」という気持ちが強すぎるとどうでしょうか。

「今我慢すればまた反発して黒字に戻るかもしれない」と考えて、根拠なく持ち続けるかもしれません。
株価が戻ることなく続落すると、さらに損失は増えてしまいます。

このように人間の心理は投資に大きな影響を与えます。

ロボアドバイザーの場合、AIが一定のルールをもとに買い増し・ロスカットなどの判断をしてくれます。

機械ですから、人間のように感情に左右されない投資が可能です。

手間要らずで投資できる

ロボアドバイザーは投資に手間がかからないのもメリットです。

投資一任型であれば「銘柄の選定」「実際の資産運用」まで全てをロボアドバイザーに任せられます。

自分で株式や投資信託を運用する場合、市場の変化によって価格が上がる銘柄と下がる銘柄が出てきます。
変わった投資比率をもとに戻すリバランスが必要です。

ロボアドバイザーは保有資産を情勢に合わせて最適な割合にしてくれるリバランスも自動的に行ってくれるので、本当の意味でほったらかしの投資ができるでしょう。

ポイント投資|貯めたポイントで資産運用

ポイント投資は、さまざまな店舗やサービスで集められる4大共通ポイント(Tポイント・楽天ポイント・Pontaポイント・dポイント)を活用し、投資商品を購入する方法です。

初心者の場合、たくさんの現金を投入することを怖いと感じるものです。
ポイント投資なら買い物のついでに貯まったポイントを使うので、損してもお金は減りません。

実質0円で投資できるため、資金が少ない初心者に向いています。

元手0円で投資できる

ポイント投資では、4大共通ポイントがあれば投資信託や個別株を購入に充当する事が出来ます。
この為、元手が一切必要ありません。

仮に損失を出したとしても金銭的な損失はありませんから、本格的に投資の練習としては最適でしょう。

各ポイントには経済圏と言う概念があり、比較的容易にポイントを貯める事が出来ます。
地味に馬鹿にならないくらい貯まる事も事実です。

ポイントを貯められると、投資も日常生活もゆとりが出来ますのでポイント投資か…とバカにせず取り組むのも良いでしょう。

楽天ポイントは比較的貯めやすいポイントですので、ポイント投資に興味あるという方は楽天から開始してみると良いかもしれません。

なみに楽天ポイントで株が買えるのは楽天証券だけなので先ずは開設しておくとよいでしょう。

証券会社によってポイントで購入できるラインナップが異なる

ポイント投資を積極的に実施しているのは、以下の4つの証券会社です。

  • SBI証券
  • SBIネオモバイル証券
  • 楽天証券
  • LINE証券

それぞれ対応している投資商品とポイントが異なるため、事前に把握しておきましょう。

以下に簡単にまとめたので、比較してみて下さい。

ネット証券対象ポイント運用商品
SBI証券・Tポイント
・SBI証券限定Tポイント
・Pontaポイント
・投資信託
SBIネオモバイル証券・Tポイント
・期間限定Tポイント
・個別株
楽天証券・楽天証券ポイント
・楽天ポイント
・個別株
・投資信託
LINE証券・LINEポイント・個別株

Tポイントをたくさん貯めている人なら、SBI証券とSBIネオモバイルがおすすめです。

ただ、最大手のSBI証券では個別株の扱いはなく、Tポイントで個別株を買うには SBIネオモバイル証券が選択肢になります。

楽天証券は楽天グループのポイントを使って、個別株にも投資信託にも投資できます。
楽天でまとめて大きなポイントを獲得している人なら、楽天証券が選択肢になるでしょう。

LINE証券も今後はLINEポイントとpaypayポイントとの統合を控えています。
どのように使えるか?ソフトバンク系のpaypay証券や連結も注視していきましょう。

またポイント投資を語る上では、クレカ積立投資は今もっとも注目すべき存在です。

端的に言うと投資の決済をクレカで行う投資法なのですが、クレジットカードのポイントが1%付くとてもお得な投資方法です。

クレカ積立は、投資商品を購入した時点で1%勝てる事を意味していますので、ポイント投資を考えている方は、是非検討して見ると良いでしょう。

詳細は以下ページを確認ください。

ポイント投資は、経済圏を利用した投資がオススメです。

そしてそのポイント増加を加速させるのがクレカ積立です。
ポイントは利用して初めて存在意義を発揮します。

投資目的以外でも使える範囲は幅広いので、自分のライフスタイルに合ったポイント活用をお勧めします。

以下の図も参考に自分に合った生活圏のポイントを貯めるようにしましょう!

自己資金1,000万円でチャレンジしたい資産運用

自己資金が大きくなると、チャレンジできる投資内容が変わります。

投資するのにまとまった資金が必要な代わりに、大きなリターンを狙える投資も視野に入ります。

ただ、資金が増えると値動きによって含み損も大きくなるため、リスクの小さな投資を織り交ぜることも視野に入れましょう。

不動産投資|安定した長期投資

文字通り、不動産物件を購入する投資方法です。

証券ではなく現物の不動産オーナーになるのが、もっとも大きな違いでしょう。

土地や建物が値上がりすることによる「売却益」、家賃収入による「運用益」の2つの収益が期待できます。

毎月の家賃収入が得られる以外のメリットとして、下記があげられます。

  • ローンを活用すると生命保険効果が得られる
  • 税金を節約できる

不動産投資ではローンを組むことになり、多くのローンには団体生命保険(団信)がついています。

ローン返済中に万が一のことがあっても、生命保険会社から保険金が支払われることでローンの全額を完済できます。

家族に不動産収入を得られる物件を遺してあげられるわけです。

また、現金ではなく不動産を持つことで節税効果もあります。

不動産投資で赤字だった場合、確定申告時に他の所得と損益通算してトータルの課税額を低くできます。

インフレに強いという側面もありますが、それはやはり物件次第だと思います。

とても大きな金額を動かすことになるので、心配な方は不動産投資信託のリートなどのペーパーアセットでも良いかもしれません。

債券投資|安全性が高い資産運用

債券は、国や地方自治体、企業などが投資家からお金を借りるときの証書のことです。
発行者は投資家に利益を支払い、償還日には元金を償還(返済)します。

債券は損をする可能性が株よりも低いという点がメリットです。

債券は発行体が借金を返せない「債務不履行」にならない限り、購入した時点でトータルリターンが確定します。

株は返済という概念がないため、株価の変動次第では損失が発生します。

  • 早めに利益額を把握しておきたい
  • 大きな暴落には耐えられそうもない

このような人は債券投資が向いているでしょう。

ポートフォリオの一部に債券を組み入れることで、株価が暴落した際に資産全体の値動きをマイルドにする効果もあります。

国債や社債を直接購入する以外に、債券に投資する投資信託を購入することも可能です。

投資に慣れた中級者におすすめしたい資産運用

初心者向けの資産運用でも、長い目で見たときに十分な利益を得ることは可能です。

ただ、投資に慣れてくると
「よりハイリスク・ハイリターンな取引がしたい」
「自分で取引タイミングを選びたい」
「毎月の配当が欲しい」
などの欲求が出てくるものです。

ここでは初心者向け投資に慣れた、中級者の方に向いた投資を紹介します。

IPO投資|抽選に当たればチャンス

IPOは日本語で「新規公開株式」のことで、株式市場に新しく上場することが決まっている未上場の株式のことです。

新規上場の際、企業と証券会社が協議して割安な公募価格が設定されて投資家に売却されます。

上場直後は値が上がるのが一般的です。

これを利用してIPO株を上場前に購入し、上場後の値上がりですぐ売却することで利益を得られます。

ただ、誰でもIPO株が手に入るわけではありません。
利益を得られる確率が高いことからさまざまな投資家に人気で、購入できるかは抽選によって決定されます。

ブックビルディングに申し込んで「いくらで何株を買いたいのか」を申告し、抽選で選ばれて初めて購入できます。

また、証券会社によっては申込やブックビルディングの時点で資金を用意する必要があります。

豊富な資金がある人向けの方法といえましょう。

IPO投資をするなら、IPOポイント制度を導入しているSBI証券が断然おススメです。1P=1000円程度の価値があると言われているので、外れてもコツコツ継続すれば当たる確率が高まります。

ETF|手軽に分散投資

ETFは日本語で上場投資信託のことです。

日経平均株価やTOPIXなどの指数に連動するように運用されている投資信託の一種で、通常の投資信託と同じく投資対象の指数に連動する値動きを目指しています。

1つ購入するだけで指数全体に分散投資しているのと同等の効果が得られるでしょう。

最大の違いは、名前のとおり「市場に上場している」点です。

個別株式のように、市場が開いているあいだリアルタイムでの取引が可能です。
瞬間的な値下がりを捉えた短期的な取引ができるのが投資信託にはない魅力といえます。

ただし、分配金が自動的に再投資されない欠点もあります。

得た分配金は自分で再投資することになりますが、少額すぎると再投資できずに効率が悪くなることもあります。

REIT|不動産の投資信託

REITはビルや商業施設などの不動産に投資するタイプの投資信託です。

賃貸収入や売買益を分配金として投資家に還元します。

投資信託を通じて不動産に投資できる

通常は不動産を買う場合、内見や見積もり、ローンを組むなどのさまざまな手続きが必要で、簡単に手に入るものではありません。

REITは投資信託の仕組みを使って投資するため、証券会社でほしい投資信託を選択するだけでさまざまな不動産に投資できます。

1口数万円で有名不動産に複数投資できるので分散が効いている

現物の不動産投資で複数に投資するのは資金的に難しいでしょう。

また大学に近いアパートで満室だったのに、大学が閉校するなどの環境変化で入居者が激減するといったリスクもあります。

REITは1つの投資信託を使って複数の不動産に投資できるため、分散が効いています。1箇所の収益性が悪くなっても、他の不動産でカバーできるでしょう。

たとえばイオンリートでは日本全国のイオンモールに投資できます。
1ヶ所の収益性が悪化したとしても、ほかのモールの売上でカバーできるわけです。

参考:イオンリート投資法人|ポートフォリオ一覧

実質的に法人税が無税になり、配当率が高い

J-REIT(日本の不動産投資信託)の分配金利回りは平均で3.91%(2022年2月25日現在)と、株式投資や投資信託などと比較して高い利回りを期待できます。

その理由は「税引き前利益の90%超を分配金として支払うことで法人税が免除される」という仕組みがあるからです。

法人税を無税にするために利益のほとんどを分配金として投資家に配ることで、個別株などと比較しても配当利回りが高くなるのです。

資産運用に投資信託を選ぶなら活用したい制度

冒頭で紹介したとおり、初心者の方がまず検討したいのが投資信託です。

ただ、利益部分に20.315%の税金が課されるので、税金で差し引かれた分だけ資産運用の効率は悪くなります。

そこで、国が支援している「非課税制度」の利用を検討しましょう。

「つみたてNISA」と「iDeCo」の2つを紹介します。

つみたてNISA|コツコツと積立投資

つみたてNISAは少額での長期・積立・分散投資を支援することを目的にスタートした非課税制度です。

対象商品は「手数料が低水準」「頻繁に分配金が支払われない」などの金融庁が指定した条件を満たした投資信託とETF(上場投資信託)に限定されています。

年間投資金額40万円(毎月33,333円)まで非課税になるので、投資信託に投資する金額が毎月3万円以下ならまずつみたてNISA口座で運用するのがおすすめです。

非課税期間は最長で20年、合計で最大800万円の投資金額分の利益が非課税の恩恵を受けられます。

後述するiDeCoは60歳まで引き出せないデメリットがありますが、つみたてNISAはいつでも解約できます。

iDeCo|私的年金で税制優遇を受ける

iDeCoは確定拠出年金のことで、公的な年金の上乗せを目的とした私的年金制度です。

投資する対象を「定期預金」「保険」「投資信託」から決定し、5,000円以上1,000円刻みで好きな掛金を設定できます。

60歳まで運用したあとは60歳から70歳の間(2022年4月からは60~75歳の間)に受け取れます。

自分で掛金を拠出した金額と利益の分だけ年金の上乗せが可能ですが、それ以外に3つの税制メリットもあります。

  • 掛金が全額所得控除
  • 運用益も非課税で再投資できる
  • 受け取る際にも控除を受けられる

運用益が非課税になるのはつみたてNISAと同じですが、つみたてNISAにはない「所得控除」が受けられるのがメリットです。

たとえば所得税率10%の人が毎月2万円(年間24万円)をiDeCoで積み立てしたとしましょう。

所得税10%にあたる24,000円と、住民税(一律10%)24,000円のあわせて48,000円の節税効果を得られます。

ただし、「60歳になるまで引き出せない」「掛金額の変更は年1回しかできない」といったデメリットもあるので、金額の決定は慎重に行いましょう。

【要注意】初心者向けのように見えて難しい資産運用

本屋で多くの面積を占めている有名な投資方法が、必ずしも初心者向けとは限りません。

「暗号資産」「個別株」「FX」の3つはリターンも大きい分だけリスクも大きく、初心者向けとはいえない側面があります。

これら3つがなぜ中上級者向けなのかの理由を解説します。

暗号資産(仮想通貨)|超ハイリスク・ハイリターン

2017年から2018年にかけて爆上がりして「億り人」が多数生まれたことで人気なのが暗号資産(仮想通貨)です。

企業の将来性が反映される株価と異なり、暗号資産には価格の裏付けになるものが何もありません。

取引している人の思惑だけを頼りに値付けされるため、ほかの投資と比較しても値動きが非常に大きくなるのが一般的です。

たとえば、ビットコインは2021年7月20日の時点で1ビットコイン327万円でしたが、2021年11月に765万円と3ヵ月で2倍以上に値上がりしました。

ただ、その後に大きく下落して2022年6月20日には300万円を切っています。
わずか約半年で半値以上の値下がりしていますね。

ビットコインは24時間365日値動きしているため、これだけの値動きにずっと耐えられる人でないと長く続けるのは難しいでしょう。

日本株|経済の低迷で低成長

「トヨタ」「ホンダ」「ソニー」など身近な銘柄が多い日本株ですが、実は米国株などと比較して必ずしも初心者向けとはいえない側面があります。

両国の有名な指数「ダウ平均」と「日経225」で比較すると理由が分かるでしょう。

ダウ平均はリーマンショックやコロナショックなど一時的に暴落している時期もありますが、長期目線で見ると常に右肩上がりになっています。

ダウ平均やS&P500など有名な指数に連動するインデックスファンドを購入することで、ほったらかしでも大きな利益を得られているのです。

一方の日経225は1991年1月4日の株価が24,069円、2022年2月25日は26,252円と乱高下を繰り返す一方でほとんど上がっていません。

もちろん個別で見れば米国株に負けない銘柄もあるのですが、将来性を見極めて個別株を選定しないといけないので、初心者には難しいでしょう。

FX|外国為替証拠金取引

FXは日本円を売って米ドルを買うなど、2つの通貨をやりとりして利益を狙う取引のことです。

手持ちのお金を証拠金として預け入れ、手持ち資金の何倍もレバレッジを利かせた取引ができるのが外貨預金との違いです。

30万円を証拠金として1ドル100円の時にレバレッジ10倍で購入すると、3万ドルを購入できます。

1ドル100円が101円になったときに売却して日本円に戻せば303万円になるため、3万円の利益が得られます。

個別株と並んで昔から有名な投資方法で、多くの有名トレーダーが存在するのも事実です。
ただ、レバレッジをかけすぎると損失も大きくなってしまいます。

損失によって証拠金が一定額を下回ると証拠金が基準を超える金額の入金を迫られる「追証」が発生します。

追証の金額次第では資産がマイナスになってしまうこともあります。

【年齢が変わるとリスク許容度が変わる】年代別におすすめの資産運用

紹介してきたように、資産運用といってもその種類はさまざまで、金融商品ごとに特徴もリスクも異なります。

また、年齢によっても老後を迎えるまでの期間に差があり、リスク許容度や向いている投資が変わります。

ここでは年齢ごとのリスク許容度から、年代ごとにおすすめの投資商品を紹介します。

20~30代におすすめの資産運用

20代から30代は複利効果を最大限発揮できるため、投資を始めるには最適な時期です。

時間が経過するほど得られる利益(再投資できるお金)が増えるので、長期間投資できる20~30代なら大きな恩恵を受けられます。

投資信託は得た利益を自動的に再投資してくれるため複利効果が得やすく、資産形成のコアとして有効です。

そのほか、年齢を重ねたあとよりもリスクをとった資産運用にチャレンジしやすいことも特徴です。

個別株やレバレッジ型の投資信託なども候補になるでしょう。それぞれ通常の投資信託よりも値動きが激しいですが、上手く上昇に乗ることができれば大きな利益を得ることも可能です。

もし損失になったとしても、長い投資期間でリカバリーできます。

  • 投資信託

30~40代におすすめの資産運用

30~40代は人生のなかでも大きな収入を得られ、投資に回せる資金を増やせる時期です。

ただ、出世して要職に就くことで多忙になり、投資に時間を割けない人も多いでしょう。

投資にあまり時間を取られないように、ほったらかしでも投資できるロボアドバイザーや投資信託がおすすめです。

特にiDeCoで投資信託を運用すると掛金の全額が所得控除になり、所得税・住民税を安くできるメリットがあります。

所得税率が高いほど節税効果が大きくなるため、高所得な30~40代ならぜひ始めたい資産運用です。

  • 投資信託
  • ロボアドバイザー
  • iDeCo(イデコ)

50~60代におすすめの資産運用

50代~60代は若い世代と比べて投資に充てられる期間が長くありません。

もし資産を大きく減らした場合は時間で取り戻すことが難しいため、債券など比較的値動きのマイルドな商品をポートフォリオに取り入れましょう。

自身でポートフォリオを組めないなら、ロボアドバイザーやファンドラップなどのお任せ型の商品を使うことも選択肢の1つです。

ファンドラップは、希望するリターンや許容できるリスクを踏まえたうえで専門家が適切な配分で分散投資してくれる商品です。

ちなみに2022年4月からiDeCoに加入できる年齢上限が60歳未満から65歳未満に延長になります。

50代でもiDeCoで10~15年の長期投資が可能になるので、50代前半の方はぜひ検討してみて下さい。

  • 債権
  • ロボアドバイザー
  • iDeCo(イデコ)

資産運用を始めるならココ!ネット証券会社おすすめ3選

実際に資産運用を始めるには、証券会社に口座を開く必要があります。
ただ、ひとくちに証券会社といってもサービスや強みはさまざまです。

今回は人気のネット証券のなかで初心者に特におすすめの証券会社を3社ご紹介します。

SBI証券|国内トップクラスの格安手数料

SBI証券は口座開設数600万を超えるネット証券の最大手で、王道ともいえる証券会社です。

TポイントやPontaポイントを使って投資信託を購入できるポイント投資に対応しているほか、三井住友カードで積み立て投信を行うとVポイントが付与されるメリットもあります。

ネット証券では珍しい「ロシア株」「ベトナム株」の取扱いがあるのも特徴で、将来的に新興国の投資にチャレンジしたい方は有力な候補になるでしょう。

楽天証券|楽天ポイントで低資金から投資

SBI証券と同じく最大手クラスのネット証券で、取引手数料が安いのが特徴です。
日本株なら1日100万円までの取引で手数料が無料になります。

楽天グループの一員として楽天ポイントの還元も豊富です。

株式の購入や投資信託を保有していれば、つみたてNISA口座でも楽天カード決済で、ポイントが貯まります。

ポイント以外に投資用ツールが充実しているのもメリットです。

「マーケットスピード2」「iSPEED」などのツールはデイトレーダーなどの上級者にも好まれています。

投資信託やポイント投資のような初心者向け投資以外にもチャレンジしたい人は、楽天証券が候補になるでしょう。

LINE証券|初心者向けのスマホ証券

LINE証券は1株単位で購入できる単元未満サービス「いちかぶ」を提供しており、対象銘柄は1,000銘柄以上にも及びます。

通常の還元未満株は100株単位の購入と比較して割高な手数料が必要ですが、LINE証券なら現物取引の買付手数料は金額に関係なく無料です。

手数料の代わりにスプレッドがかかりますが、最低のスプレッドは基準価額の0.2%と割安です。10,000円の場合は20円で済むため、少額で取引したい人に向いています。

スマホに特化した証券会社のためスマホ画面でも見やすく、LINEポイントを使ったポイント投資にも対応しています。

ただし、外国株やNISAには対応していません。個別株メインで投資を始めたい場合の選択肢として候補に入れましょう。

資産運用初心者が読みたい本3選

資産運用を始めるにあたって知識を身につけるなら、まずは有名な書籍を一通り読んで見ることをおすすめします。

名著と呼ばれる書籍はその道の専門家や著名人が書いていますから、個人ブログやSNSより信頼性が高いです。

今回はなかでもおすすめの書籍を3つご紹介します。

金持ち父さん、貧乏父さん

アメリカの投資家「ロバート・キヨサキ」さんが書いた、お金との付き合い方を学べる本です。

タイトルの通り「金持ち父さん」「貧乏父さん」が物語形式で比較され、そのなかには投資の比較も含まれます。

内容は実生活での事例をもとに書かれていることも多く、投資を始めるにあたって理解しておきたい「お金を働かせるということはどういうことか」を理解できる内容になっています。

本当の自由を手に入れるお金の大学

高校時代に起業し、さまざまな失敗をしながらも経済的な自由を得た著者「両学長」がお金の不安から解放されるためのノウハウを書いた本です。

「貯める」「稼ぐ」「増やす」「守る」「使う」のそれぞれの観点から、お金についてやるべきこと、やるべきではないことを教えてくれます。

投資だけでなく貯金・保険・引越しの支出の減らし方や有益な使い方など、お金がからむさまざまなことについて書かれています・

読み込むことで日常生活のお金の使い方を見直すことができるだけでなく、資産運用に回せるお金を増やすことにもつながるでしょう。

ウォール街のランダムウォーカー

投資信託には大きく分けて以下の2つがあります。

  • 指数に連動した値動きを目指す「インデックス投資」
  • 指数を上回ることを根差す「アクティブ投資」

ウォール街のランダムウォーカーはインデックス投資のバイブルとも言える本です。

過去のデータを用いてアクティブ投資の長期リターンがインデックス投資を上回ることが難しいと書かれています。

投資バブルの歴史も紹介されていて、流行に乗って銘柄を選ぶことの危険性についても理解できるでしょう。

投資信託の基本であるインデックス投資の魅力を知りたい方ならぜひ読みたい一冊です。

まとめ

今回は「初心者」「中級者」「資産が多い人」などに分けて、おすすめの資産運用を解説しました。

投資を始めたばかりで資産を大きく減らすと、その後の資産形成に不安を抱いてしまいます。

そこで、少額から投資できて節税効果の高い「iDeCo(イデコ)」を核に投資するとリスクも限られてよいでしょう。

更にお金の余裕があるの出れば、同じく非課税枠の「つみたてNISA」を利用して長期分散投資で資産形成をするとよいと思います。

少なくとも国が用意してくれている非課税枠はキッチリ使うのが資産形成の近道と言えます。

「ロボアドバイザー」「ポイント投資」などは出来る範囲で始めるのが良いでしょう。

これらを資産運用を始めるには大手の「楽天証券」がとても使いやすくおススメです。

核となる資産形成を確立してから、初めてリスクを取る投資に移行しても遅くはありません。

このページで説明しているリスクを取る投資とは個別株になりますが、個別株は1株(端株)から購入できると言う事も知識として入れておきましょう。

初めのうちは大きく購入しないで、小さく細かく時間軸を分散して購入する事がリスクコントロールする一つの手法です。

ミニ株はマネックス証券やSBI証券なら手数料無料で買えるので、それらの証券会社で購入を検討しましょう。”

資産運用におすすめの投資を厳選
トップへ戻る