いくらでも安くするからまとめてどう? コンドミニアムの叩き売り会場と化した今のパタヤ/遂に決定的、中国人投資家のタイ不動産離れ強まる
どうにも安売りが止まらない、パタヤの中古コンドミニアムマーケット。先日こんな広告が飛び込んできました。
Investor Special ** 4 Condo’s for 5.35 Million baht
(Under 35,000 THB per sqm)
ふむふむ、区分所有の4部屋まとめて買ってくれれば、535万バーツ。
平均の平米単価は3万5000バーツ以下であると。
確かに安い、一部屋あたり100万バーツ台前半ですからね。
日本円で余裕の500万円以下、しかしどんな物件なのでしょう、物凄い築古かつ20平米台の極小スタジオタイプだったりして。
2 : 35 sqm 1 Bed condo’s in Paradise Park 1,300,000 THB each
1 : 35 sqm 1 Bed condo’s in Paradise Park 1,600,000 THB
1 : 49 sqm Studio In Hyde Park 1 : 1,900,000 THBPackage Price : Only 5,350,000 (Saving 750,000 THB)
Under 35,000 THB per sqm.
ほうほう、プロジェクト名など書いてありますね。
パラダイスパークという物件の35平米が3室、部屋によって値段が違うようですが。そしてハイドパークというコンドミニアムの49平米のユニットが1室、合計金額が535万バーツで、バラバラに買うより75万バーツもお得、というわけですね。
もう一つのハイドパークはパタヤのメインビーチとジョムティエンを結ぶタープラヤ通り沿いの低層プロジェクト。メインの通りからそれほど奥まっていないので、アクセスは悪くありません。プロジェクトが完成したのは2009年頃だと記憶していますが、ヨーロッパ系のステイヤーが多かったですね。現在では周囲にコンビニや飲食店も相当数ありますので、生活の便も良好です。
fully furnished
Immediately create a rental portfolio
Conservative rental return 40,000 THB per month.
*9,000 9,000 10,000 & 12,000 per month
*respectively on All unit 1 year contracts
各部屋とも勿論家具付き、長期間のテナントさん(リゾート地では貴重)が付いているので、すぐに40000バーツ(約14万円)の家賃収入OK、ということのようです。数字的には決して“盛って”いるということはなく、想定家賃として無理のないレンジにはなっています。
続いて別の売り物を見てみましょう。パタヤといえばやはりビーチリゾートなわけで、海沿いじゃないとね、ということであれば・・・
北パタヤの海岸沿いにあるラグーナハイツというコンドミニアム(2010年完成)ですが、ビーチまで徒歩100メートルの好立地。低層8階建てですので、部屋からダイレクトに海を臨めるわけではないのですが、屋上プールからの眺望は良好です。
Reduced to 5,000,000 Million THB
160 sqm, 2 bed, 2 bath condo Wongamat Beachfront
It’s impossible to find beachfront
Wongamat condo’s at 31,250 per sqm
確かにこれは激安レベルではあります。160平米とサイズが大きいのですが、ほぼ下限値という気もしますね。当然、家具や電化製品完備です。
しかし、安くなるのは完成済み物件だけなのでは?さすがに新築モノは別でしょ~という疑問も浮かびますよね。
Reduced to 1,650,000 Million THB
1 bed foreign name condo
Brand New Olympus Project
Developers prices now 3,000,000 THB +
こちらは今年末に完成予定のオリンパスという新築コンドミニアム、約27平米とコンパクトなサイズですが、これまたお得感はありますね。ネゴすれば更に下がるような気もします。
こうして見てきますとパタヤの中古物件相場、どうやら昨年時よりも更に仁義無き世界に突入しているようです。
(2018年10月記事)
バーゲン バーゲン 大バーゲン!~パタヤのコンドミニアムは大幅値引き中、外国人名義ユニットが100万バーツ以下で購入可能~
なかなか低迷を脱せない理由の一つに、昨今のTM30騒動が暗い影を落としているのは確かでしょう。「タイ国に居住する外国人はその居住地を遅滞なく報告すること。タイ国内の1、2泊程度の旅行でも例外を認めない。違反の場合には罰金および査証の延長/更新を認めない」という徹底ぶりですから。
(2019年6月記事)
TM30(外国人居住報告書)について、「タイ不動産」をキーワードとして捉えてみると・・・
欧米系の知人に聞いても、居住ベースをタイ以外の国に移す外国人もちらほらと出てきているようです。ステイを続けるにしても長期間ではなく、縛りの少ない(居住報告義務の生じない)短期滞在に留めようとする向きも。こうなると売買&賃貸ともに外国人頼みのパタヤのコンドミニアムは、非常に苦しい~需要の減少必至ということになってしまいます。エアビー運用についても、昨今はチェックが厳しくなっていますし。
また中国人投資家の急速なタイ不動産離れや、バンコクとパタヤ、シーラチャ~ラヨーンを結ぶ高速鉄道の建設遅延の報道も入ってきています。
Chinese veer from condos
(バンコクポストWEB版 6月17日)
High-speed rail project mired in land issues
(同 6月16日)
Chinese buyers crucial to condo market
(同 6月25日)
これらの動きについては本サイトの過去記事でも既に言及、予測していますが、依然バンコク、パタヤ共に新築メガプロジェクトのアナウンスが続いており、派手な販売合戦が繰り広げられています。現時点での購入については様々なファクターをよく検討し、慎重&賢明なアクションに繋げていくことをお勧めします。
(2019年5月記事)
タイ不動産ディベロッパー勤務 10年選手のタイ人の本音~来年、異業種に転職します~
(2018年11月記事)
石橋を叩いて渡る?火中の栗を拾う?~今からのタイ不動産コンドミニアム投資
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